採用サイトのキャッチコピー事例20選!学生の共感を得るポイントも解説

採用サイトのキャッチコピー事例20選!学生の共感を得るポイントも解説

<初回公開:2023年5月24日/更新日:2026年7月27日>
労働人口の減少により、現在、多くの企業が優秀な人材確保のために採用活動に力を入れています。そのうちの一つとして取り組まれているのが、新卒採用の自社サイトや就職情報サイトに掲載される採用キャッチコピーです。
学生は就職活動という限られた時間の中で、多くの情報を見比べ、企業の取捨選択をしなければなりません。そのため、新卒採用の自社サイトや就職情報サイトで真っ先に目に入る採用キャッチコピーは、非常に重要な存在と言えます。

採用キャッチコピーで就活生の心をつかむ

人間が1秒間に読める文字数は4文字程度とされており、数秒の間に自社に興味を抱いてもらうためにも、キャッチコピーは企業のさまざまな想いや意味を含めつつ、わかりやすくなければなりません。そして、採用活動の効果を最大化する「採用ブランディング」を行うために、キャッチコピーは企業理念や経営戦略と結びつき、コーポレートブランドから一貫している必要があります。

採用サイトを訪れた就活生の心をつかみ、自社が求める人材からの応募を増やすためには、どのようにしてキャッチコピーを設計すればよいのでしょうか。本記事では、大手企業20社の新卒採用サイトにおけるキャッチコピーの事例を紹介するとともに、ターゲットに響くキャッチコピーの制作ステップや、注意すべきNG例について解説します。
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なぜ採用サイトにおいて「キャッチコピー」が重要なのか

■就職希望者の第一印象を左右する「わかりやすさ」の重要性
インターネット上に膨大な求人情報が溢れる現代において、就活生が1つの採用サイトに留まる時間は極めて短いとされています。サイトにアクセスした瞬間に目に入るキャッチコピーが、抽象的すぎたり、逆に冗長で意図が伝わらなかったりする場合、学生は瞬時に離脱してしまいます。1秒間に4文字程度という人間の知覚特性を踏まえ、短いスクロールの中で自社の本質的な魅力をストレートに伝える「わかりやすさ」は、母集団形成の入り口として不可欠な要素です。

■コーポレートブランドと一貫した「採用ブランディング」の確立
採用キャッチコピーは、単に学生の耳目を集めるための「飾り」ではありません。企業の経営戦略やビジョン、コーポレートブランドと強固に結びついている必要があります。採用活動におけるメッセージが、企業の社会的な位置づけや実際の事業活動と乖離している場合、入社後のエンゲージメント低下やミスマッチによる早期離職を招くリスクが高まります。ブランドから一貫したイメージを発信し続けることが、採用ブランディングにおける成功の鍵となります。

新卒採用キャッチコピーの事例20選

■企業の理念やビジョンを訴求する

多くの企業で制定している企業理念やブランドステートメントを活用する、またはそのまま採用キャッチコピーにするケースがあります。これは、企業理念が企業活動の拠り所であるからです。企業理念やビジョンに共感できる人であれば、その事業内容や社風にも高い親和性が期待でき、会社に早く打ち解けて熱心に働いてくれる可能性が高まります。

未来創発 (株式会社野村総合研究所)

野村総合研究所がコーポレートステートメントとして掲げているのが、「Dream up the future. 未来創発」です。大胆な発想/発名で未来を創造していくことをわかりやすく表現した理念であり、コーポレートステートメントをそのままキャッチコピーにしていることから、同じ想いを抱く若者を求めていることがわかります。

やってみなはれ (サントリーホールディングス株式会社)

サントリーグループの挑戦心を示す言葉として有名なこの言葉は、「私たちの価値観」として企業理念を構成する一つになっています。創業者 鳥井信治郎の口癖が脈々と受け継がれ、挑戦できる環境を仕事に求める学生のハートを掴んでいます。

チームワークあふれる社会を創る (サイボウズ株式会社)

パーパスとして掲げている言葉を、そのまま新卒採用のメインメッセージとしても採用している事例です。企業理念の軸となるパーパスをストレートに打ち出すことで、同じ価値観を持って働ける共感型の学生を惹きつけています。

次の運び方をつくる。 (ヤマト運輸株式会社)

ヤマトグループの経営理念や目指すべきビジョンをベースに作られた採用キャッチコピーです。単に荷物を届けるだけでなく、これからの時代に合わせた「新しい物流インフラ」を自ら創造していくという、企業の未来のビジョンをストレートに提示しています。

目的地は、この道の先にある。 (トヨタ自動車株式会社)

モビリティカンパニーへと変革を遂げるトヨタの、未来を見据えたブレない姿勢とビジョンを象徴しています。大きな変革期を共に歩む覚悟を持つ学生へ向けたメッセージです。

夢をカタチに 想いを共に~ここにしかない「トキ」を創る~ (株式会社オリエンタルランド)

同社が提供する価値の本質である「夢」や「かけがえのない時間(トキ)」を言葉にし、企業活動の拠り所である理念を情緒的に訴求しています。

■企業の特徴・独自性を訴求する

やりたい仕事が定まっている就職希望者は、業界内の複数企業を同時に検討していることも少なくありません。自社の特徴や独自性を明確に伝えることで、同業他社と比較した自社の魅力をわかりやすく印象付け、入社希望度の高い企業として熱意を持って入社してもらえる可能性が高まります。

私たちは、ナニモノにも定義できない。 (三菱地所株式会社)

総合デベロッパーとして名高い三菱地所ですが、その事業内容やそこに集う社員は多種多様。変わりゆく時代のニーズに応え続けるために、進化を続ける三菱地所の特徴を印象的に表現した言葉になっています。

娯楽の世界で、これからも変わらず、変わり続ける。 (任天堂株式会社)

「娯楽」という自社のドメインを明示しつつ、伝統を守ることと革新を起こし続けることの両立という、任天堂ならではの独特な企業姿勢・強みを表現しています。

この国のすべての人へ。 (日本郵政グループ)

国営の郵政事業が源流となっている日本郵政グループの最大の強みは、やはりネットワークの広さと網羅性と言えるでしょう。民間企業としての創造性を、そのネットワークに乗せて、日本全国に提供できるという独自性がわかりやすいキャッチコピーです。

日本発、未来基準。 (株式会社ジェーシービー / JCB)

日本発の唯一の国際カードブランドであるという、競合他社に対する圧倒的な独自性とスケール感を、わずか漢字7文字で端的にアピールしています。

NEXT BREAKTHROUGH (出光興産株式会社)

エネルギーの転換期において、従来の枠組みを破り、自らが次の突破口(ブレイクスルー)を開いていくという同社の挑戦的な特徴・スタンスを提示しています。

■求める人材像を訴求する

自社にマッチする「求める人材像」をキャッチコピーにして学生に伝えることで、人材像に近い学生が集まりやすく、人材戦略に沿った会社の成長が期待できます。また、入社後のミスマッチの減少、離職率の増加を回避する効果もあります。

好奇心が導く、自分らしい挑戦へ。 (アサヒグループ食品)

「好奇心」と「自分らしい挑戦」という、求める人物像のコアとなるマインドを提示し、主体的に動ける学生を惹きつけています。

アオい情熱を待っている (伊藤忠商事株式会社)

伊藤忠は企業理念に「三方よし」を掲げ、それを実現するための企業行動指針を「ひとりの商人、無数の使命」としています。この理念・指針やサステナビリティ意識の高まる時代背景にかなう人物像として、このキャッチコピーが制作されたものと考えられます。

変化の穂先であれ。 (みずほ銀行/みずほ信託銀行)

みずほ銀行/みずほ信託銀行もキャッチコピーで“求める人材像”をアピールしている企業の一つです。「次世代金融への転換」を掲げる同社において、変化していくみずほの先頭に立ち、リードしていけるような人物へと成長する人材を求めたキャッチコピーになっています。

君の夢は、君を創る。 (株式会社ニトリホールディングス)

会社に依存するのではなく、自らの「夢」や「志」を原動力にして主体的に成長していける人材を求めていることが明確に伝わるコピーです。ニトリが掲げる「ロマン」の精神をベースにしつつ、学生自身の自立したキャリア観を求める姿勢に特化した秀逸な表現です。

汗かいて、心を動かす。 (株式会社博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ)

泥臭く行動し、人々の心を揺さぶるクリエイティビティを発揮するという、同社のカルチャーにマッチしたタフで情熱的な人材像を言語化しています。

いま、自分に無いものを。まだ、世の中にないものを。 (株式会社電通)

自己の成長を渇望し、これまでにない新しい価値を創造したいという、ハングリー精神や高い成長意欲を持つ人材像を定義しています。

職業は開拓者。 (ソニーグループ株式会社)

ソニーのDNAである「フロンティアスピリット(開拓者精神)」を、これ以上ないほどエッジの効いた言葉で表現し、自ら道を切り拓くマインドを持った学生を募っています。

■ワクワク感や使命感で「共感」を作る

仕事のスケールの大きさや、そこにある楽しさを提示し、読んだ学生を「主役」として巻き込む直接的な切り口のキャッチコピーです。

ここでやりたい100のこと (株式会社集英社)

学生の「やりたいこと」や「好奇心」を刺激し、圧倒的なエンタメフィールドの魅力を伝えながら、サイトのコンテンツへと引き込むワクワク感のあるキャッチコピーです。

世界を夢中にさせよう。 (株式会社講談社)

「世界」という大きな舞台を提示し、学生の使命感や情熱をストレートに鼓舞する、非常に求心力の強い表現になっています。

WONDER 未来はボクらの手の中に (川崎重工業株式会社)

テクノロジーで未来を創るワクワク感を提示し、学生を「ボクら」という当事者として巻き込みながら、一緒に未来を創ろうと呼びかけるメッセージです。

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ターゲットに響く!採用キャッチコピーの作り方4ステップ

ステップ1:求める人物像を具体化する
優れたキャッチコピーを作成するための第一歩は、ペルソナ(求める人物像)の明確化です。「優秀な学生」といった曖昧な定義ではなく、「どのような価値観を持ち、どのような環境でモチベーションを発揮する人物なのか」を深掘りします。このステップでターゲットが具体化されることで、心に突き刺さる言葉の選定が可能となります。

ステップ2:自社ならではの「強み・魅力」を洗い出す
次に、自社の経営戦略や社風、競合他社と比較した際の独自性を洗い出します。ここで重要なのは、単に見栄えの良い言葉を並べるのではなく、コーポレートブランドから一貫した「事実に基づいた強み」を抽出することです。組織のリアルな魅力を定義することが、次へのステップへの土台となります。

ステップ3:就活生の「本音・悩み」に寄り添う言葉を選ぶ
ステップ1で定めたターゲットが、就職活動においてどのような不安や本音を抱えているかを分析します。企業の「言いたいこと」を一方的に伝えるのではなく、就活生の「知りたいこと」や「共感するポイント」に目線を合わせ、彼らの心理に寄り添うキーワードを紡ぎ出します。

ステップ4:短く、インパクトのある言葉にブラッシュアップする
最後に、抽出したメッセージを「1秒間に4文字」という視覚的制約を意識しながら削ぎ落とします。余計な修飾語を排除し、一瞬で情景や意味が伝わるような、フックのある言葉へと昇華させます。リズム感や、読んだ人が「自分ごと」として捉えられるかどうかの検証もこの段階で行います。

やってはいけない!採用キャッチコピーのNG例と注意点

1)実態とかけ離れた「誇大表現」
実態以上の先進性やスケール感をアピールする耳当たりの良い言葉は、一時的に応募数を増やすことはできても、入社後の大きなギャップを引き起こします。キャッチコピーのイメージと実際の業務・カルチャーに乖離がある場合、採用のミスマッチが生まれやすく、結果として早期離職を招き、採用コストと労力を無駄にする最大の原因となります。

2)どの企業にも当てはまる「ありきたりな表現」
「アットホームな職場です」「若手が活躍できる環境」「未来へ向かって挑戦する」といった、具体性を欠いた凡庸な表現は、多くの採用サイトに埋もれてしまいます。就活生に対して自社の印象を残すことができず、採用ブランディングとしての差別化機能を果たさなくなります。

3)企業の「言いたいこと」だけを押し付けたメッセージ
自社の実績や技術力、求める高いスペックだけを一方的に押し出すキャッチコピーは、学生に良い印象を与えづらい傾向があります。就活生がその環境に身を置いたときに、どのように成長できるのか、どのようなベネフィットがあるのかという求職者視点を含めることがポイントの一つです。

まとめ:魅力が伝わるキャッチコピーで、新卒採用を成功に!

採用活動において、自社の強みや魅力を正しく理解してもらうためにも、詳しい情報を提供することは重要です。しかし、その入り口として端的な言葉で興味を持ってもらうことは、情報を深掘りしてもらうための大きなきっかけになります。自社の理念や特徴、求める人材像、そして学生へのアプローチを一本の線で繋げることで、採用サイトのキャッチコピーが理想の学生を惹きつける強力な武器になります。

ジェイスリーでは、企業理念や経営戦略などコーポレートブランドの方向性を俯瞰しながら、求める人材に共感される最適な表現を創出することで採用ブランディングを支援します。
採用活動をご検討されている方は、お気軽にご相談ください。

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ブランドコンサルタント/コピーライター 安藤 慶太

広告制作会社、ブランディングエージェンシーを経てジェイスリーに入社。コピーライター兼ブランドコンサルタントとして、さまざまなBtoB/BtoC企業の各種ブランディング実績を有する。マーケティングリサーチ、CI/VI開発、コンセプトメイク、商品開発、ブランディングに関連する各種クリエイティブのディレクションまで手掛け、一貫したブランディングを支援する。ブランド・マネージャー1級資格保有。

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