ネーミングとは?考え方や重要性を解説

ネーミングとは、商品やサービスの価値を定義し、顧客の記憶に刻むための戦略的な名前付けのことです。名前一つで売上やブランド認知に大きな影響を与えるため、ビジネスの成否を分ける極めて重要なプロセスといえます。本記事では、良い名前の条件や具体的な決め方の方法を整理し、よくある落とし穴もご紹介いたします。

ネーミングとは?その定義と重要性

ネーミングとは、単なる「呼び名の決定」ではなく、商品やサービスの価値を定義し、顧客の記憶に刻むための戦略的なブランド構築の第一歩です。屋号や商品名を決めるネーミングは、その名前が顧客との最初の接点であり、その後の認知度や信頼感に直結するため、極めて重要なものです。優れたネーミングは、広告費をかけずとも指名買いを生み出す強力な営業ツールとなります。一方で、一度決めた名前を後から変更するには膨大なコストとリスクが伴います。だからこそ、立ち上げの段階でその企業やサービスの本質を射抜く一生ものの名前を付けることが、ビジネスの成否を分けるのです。

良いネーミングの3つのポイント

多くのヒット商品に共通する、良いネーミングには3つのポイントがあります。

・覚えやすく、呼びやすいこと
人間が瞬時に記憶できる音の長さは3〜5文字程度と言われています。リズムが良く、口に出したくなる響き(音韻)を持つ名前は、口コミで広がりやすくなります。

・コンセプト・価値が伝わること
名前を聞いただけで「自分にとってどんなメリットがあるか」がイメージできることが理想です。機能やベネフィットを直感的に想起させる力が必要です。

・独自性があること
競合他社と似た名前では埋もれてしまいます。また、現代では「検索した時に一番上に表示されるか(検索性)」も重要です。SNSやGoogleで検索した際に、自社の商品だけがヒットする固有の名詞であることが、現代のネーミングの鉄則です。

ネーミングの主な4つの手法

ネーミングは想いや理念といった抽象的なものを、マーケティングの観点も踏まえて具現化する難易度の高い取り組みです。考えるときのヒントとして、以下の4つの代表的な手法をご紹介します。

記述型: 特徴をストレートに表現する手法です(例:『お〜いお茶』)。中身が分かりやすく、安心感を与えます。
造語型: 言葉を組み合わせたり、造語を作ったりする手法です(例:『メルカリ』)。独創性が高く、商標登録がしやすいメリットがあります。
比喩型: 比喩や象徴的な言葉でイメージを伝える手法です(例:『Apple』)。革新性や世界観を重視する場合に有効です。
略称・頭文字型: 長い名称を短くしたり、頭文字を取る手法です(例:『BMW』)。プロフェッショナルな印象や、グローバル展開を意識する際に用いられます。

ターゲットが求める「信頼」や「ワクワク感」に合わせて、これらの手法を使い分けることが肝要です。

ネーミングを考える手順

社名にせよ製品・サービス名にせよ、ネーミングを考えるのは非常に面白く、かつ難しい仕事です。ジェイスリーが実践しているネーミングを考える手順を簡単にご紹介しましょう。

1)名前を付けようとするそのものの本質を知る
どんな特徴があるのか、誰向けのものなのかなど、ネーミングの対象となるそのものを細かく分析します。可能な限りヒアリングを行って、さまざまな情報を集めます。本質を表現する名前を付けるために、最初にやるべき、非常に重要なことです。

2)キーワードを書き出す
書き出したキーワードがネーミングの「素」になります。できるだけ多くのキーワードを導き出し、絞り込み、分類し、いくつかの方向性を考えます。

3)ネーミング案と意味付けや意図を考える
キーワードを素に、伝わりやすさ、覚えやすさ、読みやすさ、言いやすさ、響きの良さ、インパクトなどを総合的に考慮して何にウエイトを置くべきかを判断してネーミング案を出していきます。
キーワードと意味のある別の言葉とを組み合わせた造語にしたり、さまざまな国の言語を使ったり、他に同じものや似たものがないネーミングを創り出します。同時に、ネーミングに込めた意味合いや意図を明確にします。

4)使えるネーミングかを調べる
特に、社名や製品名などは、商標登録を行うケースが多いと思います。同じような分野ですでにその名称が商標として登録されていた場合、商標権を侵害する恐れがあるため、使用を避けるのが無難です。「特許情報プラットフォーム」を利用すれば簡易検索が可能なので、ある程度ネーミング案の数を絞り込んでから調査を行います。
また、新たにドメインを取得してWebサイトをつくる場合は、ドメインチェックも必要です。

ネーミングを失敗しないための注意点とチェックリスト

ネーミングには避けるべき落とし穴が存在します。社名や商品名は一度決めると変えるのは非常に困難ですので、以下のチェックポイントを予め確認しておきましょう。

1.聞き取りにくくないか
電話や音声検索で正しく認識されない名前は、多大な機会損失を招きます。

2.ネガティブな連想がないか
特定の地域や業界の隠語で悪い意味を持っていないか、多角的に調査が必要です。

3.流行語に頼りすぎていないか
時代遅れになるのが早い名前は、長期的なブランド資産になりません。

4.読み方が複数存在しないか
読み方が分からない名前は、顧客に心理的なストレスを与えます。

「かっこいい」「想いが伝わる」という主観だけで決めるのではなく、実際に市場に出た際に顧客が迷わず手に取れるかという客観的な視点を持つことが、失敗を防ぐ最大の防御策となります。

ネーミングから始まるブランディング

ネーミングはお客さまや第三者がそのネーミングを見たり聞いたりしたときに、どんなイメージ・印象を持つかを想像して取り組みます。つまり、ネーミングを始めた瞬間から、ブランディングが始まっているのです。

社名や製品・サービス名などであれば、ネーミングが決まった後はロゴタイプやロゴマーク、色など、ビジュアル的なデザインワークのフェーズに入ります。また、名刺や看板・サイン、Webサイト、会社案内、封筒…さまざまなツールに展開することになります。企業によっては、記者発表や新社名披露パーティーなどもあるでしょう。

製品やサービスならWebサイト、パンフレットやリーフレット、DMなどの販促ツールのほか、販売戦略によってはポスターやムービー、テレビCM、Web広告、展示会出展、販売マニュアル、パッケージなどなど、ありとあらゆる展開が考えられます。

このように、ローンチ後の展開まで見据えたネーミングが必要になるのです。

ジェイスリーのネーミング関連事例

経営戦略や新事業展開を踏まえた社名変更のご支援
埼玉県下を中心にホンダ車のディーラーやレンタカー、カーシェア事業などを手掛けるMOBILIX HOLDINGS株式会社様(旧社名:株式会社HSNホールディングス)。将来的な経営戦略や新事業展開を見据え、社名の変更を含めた新たなブランドの構築・確立をご検討されていました。ジェイスリーでは、新社名ネーミングから、ブランドコンセプトやミッション・ビジョン・バリューの策定、新社名のVI開発まで、インナーブランディング領域をトータルに支援しました。

新規キャンプ施設のネーミングご支援
宮城県仙台市にある自然あふれる泉ケ岳に、日本国土開発様がワーケーション可能なキャンプ施設を2022年7月にオープン。それに先立ち、仙台市民から施設名称を公募。多くの応募が集まっていました。ジェイスリーでは、施設のネーミングを決めるにあたってのキャンプ施設のブランド構築を踏まえたコンセプト策定から各施設名称選定サポートをはじめ、ロゴマーク、パンフレット、Webサイト制作をトータルで担当し、新設キャンプ施設のブランディングを実践しました。

まとめ

ネーミングとは、単なるラベル貼りではなく、商品や企業の「命」を吹き込む作業です。良い名前は、顧客の心を掴み、信頼を築き、永続的な資産となります。もし、自社内での検討に行き詰まったり、より専門的な視点でのブランド設計が必要だと感じた場合は、ぜひジェイスリーにご相談ください。ジェイスリーでは、コンセプトをベースに開発することで、ブレのない象徴的なブランドネーミング開発をご提供しております。また、ネーミング単体のご提案から、ローンチ後のデザイン・マーケティング展開までサポートいたします。

コピーライター・プランナー 津留 靖

販促系広告制作会社でコピーライターとしてキャリアをスタート。BtoB商材を中心にカタログやSPツールの企画制作に従事。その後フリーランスとして独立し、約16年活動。その間、宣伝会議主催のWebライター養成講座の講師も担当。2019年よりジェイスリーに合流し、海運、観光、製造、商社、建設など多岐にわたる業種で、プランニング・コピーライティングおよびディレクション業務に携わり、わかりやすく伝わる文章制作を実践。整形外科分野(特に腰・膝・足首)の知見も持つ。熊本県出身。

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