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コーポレート・アイデンティティ(CI)再構築を成功させる進め方とは?

飛躍的な技術革新や価値観の多様化によって市場環境が著しく変化したとき。
何十年も着実に事業を継続してきたからこそ企業イメージが老朽化してしまったとき。
経営者の高齢化に伴う事業承継で経営戦略が見直されたとき。
事業の順調な成長やM&Aによって組織が拡大したとき。

企業の目的や存在意義を言語化した”企業理念”などのマインド・アイデンティティ(MI)、社員の理想的な行動を明確にしたビヘイビア・アイデンティティ(BI)、言語化された企業の考え方を直観的に伝えるためにデザインされる”企業ロゴ”などのビジュアル・アイデンティティ(VI)の3つで構成されるコーポレート・アイデンティティ(CI)は、企業ブランディングの要となるもので、それらを再構築すべきタイミングは、上記のようにさまざまです。

その際に、気を付けるポイントは、「企業ブランディングで注意すべき7つのポイント」や「BtoB企業にブランディングは必要なのか?」で詳しくご紹介してきました。今回は、その再構築の活動を誰の手で行うとどのような効果を得られるのか、オススメの実施方法をご紹介します。

方法1:トップダウン型

企業の核や顔となるCIのことですから、自社のことや今後の展望を誰よりも考え、理解している社長や経営層が中心になって活動を進めたいと思うのは当然のことでしょう。トップダウン型のメリットとして、比較的少ない労力と短い期間でCIを再構築できることが挙げられます。

しかし、一方的に押し付けられたCIは、再構築後の浸透活動に大きな労力がかかりやすいというリスクもあります。

企業理念やロゴは社員たちに浸透して愛着を持ってもらう、実践してもらうことに意味があります。社長や経営層の想いを的確に反映できるというメリットもありますが、トップダウン型で再構築活動を行うべき状況であるかは冷静に判断する必要があるでしょう。

トップダウン型でCI構築を実施したVisionary Architects様は、弊社が社名ネーミングからブランドコンセプトやミッション・ビジョン・バリューの策定、VI開発までをトータルにご支援したMOBILIX HOLDINGS様の事業会社として新たに設立された会社です。新会社の社名ネーミングおよび企業ロゴ開発にあたり、ご依頼から社長様へのヒアリング、ブランドコンセプト策定や提案、新社名と企業ロゴの決定までを2ヶ月弱で完遂し、一貫した企業イメージを発信していく上で欠かせない名刺や封筒、リモートミーティング用の背景画像のデザインも制作しました。

方法2:ボトムアップ型

もう一つのやり方として考えられるのがボトムアップ型です。ボトムアップ型は、社員が自分たちで考え出したアイデアであるため興味や愛着を持ちやすく、浸透活動の労力が少なくなります。

ただし、社員目線での開発になるため視座が低くなりがちで、大きな枠組みでものごとを捉えられていなかったり将来的な見通し(ビジョン)が反映されていなかったりという課題が発生することもあります。そして、上申されてきたアイデアの対処を誤ってしまうと、上層部との意識のズレを社員が自覚して仕事のモチベーション低下につながる可能性も孕んでいます。

再構築に参加する社員の意欲を維持しながら、的確にブラッシュアップを続け、再構築の完了まで粘り強くプロジェクトを推進していく覚悟が求められます。

方法3:ミドルアップダウン型

そこでオススメしたい第3の方法が、トップダウン型とボトムアップ型の中間に位置するミドルアップダウン型です。ミドルアップダウン型では、社員の中心になる中間管理職やそれに近い選抜メンバーに参加してもらい、ワークショップを行いながら再構築案を考えてもらいます。

上申された案を社長・経営層で検討し、足らない視点や要素を選抜メンバーに戻して、ブラッシュアップするという工程を重ねます。選抜メンバーではなく全社員を対象に同様のワークショップを行ったり、選抜メンバーと同様のワークショップを社長・経営層も実施してアイデアを合体させたりといった、ミドルアップダウンをベースにした変形手法を取り入れてもいいかもしれません。

社員が「自分たちで考えたもの」という思い入れがあるため、ただトップダウンで決められたものよりも共感しやすく、社長・経営層の考えも盛り込むこともできるので、完成度の高いCIを再構築することが可能になります。

ミドルアップダウン型の手法によってCIの再構築を支援した事例をご紹介します。グローウィン・パートナーズ様は、創業20周年を見据えてVIの刷新を計画していました。プロジェクトでは経営層や中堅・若手社員からなる選抜メンバーとともにワークショップやディスカッションを行い、自社らしさを抽出・設計。企業ロゴの刷新から名刺・封筒などのコーポレートツールのデザインもリニューアルし、新しい企業イメージの発信を支援しました。新しい企業ロゴには社内のあらゆる階層の想いが盛り込まれており、社員の皆さまに違和感なく愛着を持たれ、グローウィン・パートナーズ社のお取引先企業さまにもご好評いただいております。

この他にも、ミドルアップダウン型のワークショップ手法によってCIの再構築をご支援した事例は多数ございます。CIの刷新・再構築やワークショップの活用にご興味のある方はお気軽にご相談ください。

ブランドコンサルタント/コピーライター 安藤 慶太

広告制作会社、ブランディングエージェンシーを経てジェイスリーに入社。コピーライター兼ブランドコンサルタントとして、さまざまなBtoB/BtoC企業の各種ブランディング実績を有する。マーケティングリサーチ、CI/VI開発、コンセプトメイク、商品開発、ブランディングに関連する各種クリエイティブのディレクションまで手掛け、一貫したブランディングを支援する。ブランド・マネージャー1級資格取得。

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