RFP作成に困ったら「これまで」と「これから」を明確に!

RFP作成で足踏みしがちな3つのポイント

RFP(提案依頼書)をいつも作っている方、または今まさに初めて作ろうとしている方、お疲れ様です。RFP、作るのは大変ですよね。骨が折れる仕事ですよね。たまに、項目はおろか内容まで流用されていらっしゃるんじゃないか?と思えるRFPを見かけることがありますが、ちょっとお待ちください。RFPはパートナー企業(発注先)に提案してほしいことを伝えるのが主な目的ではありますが、その内容をしっかりと考えれば考えるほど、自分(自社)の根本を振り返り、確認する良い機会でもあるのです。

「情けは人のためならず」ということわざがあります。これは「相手のためにやったことは、巡り巡って自分のためになる」という意味ですが、RFPを作って伝えることも、これに当てはまると考えています。この意味を、RFPの作成でありがちなお悩みと解決策を3つご紹介しながら解説していきますので、ぜひ、参考にしてみてください。(3つ目が特に重要ですので、最後までお付き合いください)

[ポイント1]伝えることが多くて大変・・・

例えば、観光情報を提供するWEBサイトを新しく作るとしましょう。心の中では「予算1,000万円で、新しくてかっこいいサイトを来週までに提案して!」と言いたいところですが、当然そうもいきません。公示後に参加者から膨大な質問攻めを受けることになり、そこから答えを用意するのは現実的ではないですね。例えば以下のように、情報、機能、インフラなどサイト構築に関わる条件はもちろん、今の状況や、将来実現したいことなど前提となる考えも細かく伝える必要があります。

・背景や経緯
・現状と課題
・目的や目標
・効果指標と測定方法
・誰に、何を(ターゲットと提供価値)
・いつ、どこまで(納期とスコープ(依頼範囲))
・各種要望/条件
・コンテンツ
・機能
・インフラ/技術
・品質
・UI/UX
・ビジュアル
・成果物
・制作体制
・運用体制
・実績
・成果物
・費用(初期/ランニング)
・参加条件/資格

実際にはもっと多くの項目になることもありますが、一度目次と流れを決めてしまえば全体像が見えてくるので、大変ではありますが頑張って1つずつ進めていきましょう。

[ポイント2]伝えたいことを文章化するのが大変・・・

誤解が無いように細かく説明しようとすると回りくどくなったり、端的にしすぎると情報が不足したり、人によって受け取り方が異なったりと、慣れるまではなかなか筆が進まないかもしれません。しかも、最初からお硬い言葉で書いて、後から見返したときに「それっぽい言い回しだけど、全く具体的でなかったり、意味が通じていない」ことに気付くことも多いと思います。
おすすめしたい書き方は、まずは自分の言葉、砕けたな表現でとにかく言いたいことを書き出してみることです。その後に、1つ1つの言葉や文章をきちんとした表現に置き換えていけば、冗長だった内容に気付いて端的にしたり、説明不足に気付いて付け加えていけば良いのです。あとは、当然ですが今回のプロジェクトに関わる他の方にレビューをしてもらい、抜け漏れが無いか、誤解なく伝わるか、何度か手直し・精査することも重要です。

[ポイント3]自分自身のことを伝えるのが大変・・・

「来訪者が増えない」「情報が古い」「更新が手間」といった課題や、「集客アップ」「コンテンツ増強」「運用効率アップ」などの目的は、それ自体を伝えるのは容易です。しかし、良い提案を受けるためにはWEBサイトにまつわる現状と要望を伝えるだけでなく、そもそも「自身が何者で」「何を目的に活動していて」「これまで何をやってきて現在に至るのか」という自己紹介をしっかりとしておく必要があります。
これがしっかりしているかどうかで、他人事の提案(手法や見た目など目先の回答だけ)が上がってくるか、自分と同じ目線で考えた提案(根本から体系的に考えた提案やプラスαの提案)が上がってくるか、の違いが出てきます。

そもそも
・私たちは元々「このような想い」を持って
・「この使命」を果たし
・「こんな世界」を実現したいと考え
・「これを特長/価値」に活動してきました

この文章に自身を当てはめて説明できますか?
他の方だったとしても同じ説明ができますか?
その説明は、皆が同じように理解しているでしょうか?

これらの言葉(説明)は企業であれば、企業理念、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)にあたります。自治体やDMOなどであれば、部署・団体の設立の目的や役割、活動方針などにあたるでしょう。「そんなものは存在しない」という方は少ないと思いますが、その一方で「正しく表現されているか」、「きちんと理解されているのか」という点においてはどうでしょう。あまり普段考えないことだと思いますので、評価しづらいかもしれません。

根本を見直すか、目の前のRFPを仕上げるか?

RFPのお話から、企業理念やMVVの話まで広がりましたが、これらは企業や団体が行うあらゆる活動において重要な原点となる要素ですので、これらを見直すのは、本来はRFPを作るときに考えるものではなく、専門のプロジェクトを結成して見直していくものです。見直しには労力がかかりますが、早くやっておかないと毎回RFPを作るたびに悩まされることになります。

ということで、ジェイスリーでは今回のお話に関連して、以下の2つについて支援することができます。

1.企業理念やMVVを整えたい(見直したい)という方
なかなか日常の中でこのような課題感を感じることも多くないと思いますので、
「そもそも見直す必要があるのか調べてほしい」というご相談でも大丈夫です。

2.とにかくRFPをきちんと仕上げたい、という方
まずは目の前にあるプロジェクトのRFPを完成させなきゃ、どうもこうも無い、という方もいらっしゃると思います。
良いものを作ろうと思われている方ほど、悩ましいところも多く出てくるかと思いますので、作成の支援についてもご相談ください。

プロデューサー 藤井 洋志

大学卒業後、システム・エンジニアの職に就いたのち、2006年にジェイスリーに入社。ディレクターとして、WEBサイトやコーポレートツールなどの企画・設計から、取材、ライティングまで幅広い業務に携わる。これまでの担当クライアントも観光、保険、商社、交通、住宅、ホテル、IT、機械、飲食など多岐にわたる。また、JNTOなど自治体・企業のインバウンドコンテンツやプロモーションの実績も多数。現在は、事業部のマネージメントを行いつつ、企業のブランディングを主体としたコンサルティングを行っている。島根県出身。

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