新社長が自社のリブランディングを実践してみてわかったこと(前編)

2021年に創立35年目を迎えたジェイスリー。2020年5月に2代目の代表取締役社長に就任にするにあたり、最初の取り組みとして自社のリブランディングを手がけました。
この記事では、そのプロセスや実践してわかったことなどをお伝えします。

ジェイスリーをリブランディングする3つの目的(理由)

①広告制作会社というカテゴリからの脱却

私自身はデザイナーとして入社し、WEBアーキテクト、アートディレクター、プロデューサーなど、これまでさまざまなプロジェクトを通じて、経験を積んできました。
今後、ジェイスリーをさらに発展させるため30年以上培ってきた「クリエイティブの領域をさらにステージアップさせたい」という想いから「広告制作会社」というカテゴリからの脱却を決めました。
なぜならばクリエイターの活躍の場をさらに広げ、その価値をより高める必要があると常々感じていました。というのも私が入社した20数年前とクリエイターを取り巻く環境は大きく様変わりし、WEB専門会社やSEO会社、SNSに特化した会社が次々に登場し、クリエイティブ業界もその渦の中で現在もさらにコモディティ化が進んでいます。
そのような状況からクリエイターの存在意義を再定義する必要があると強く思っていました。

②受託型のビジネスモデルからの脱却

当社もバブル崩壊後からリーマンショック、航空大手の破綻など、これまでの多くの困難に見舞われてきましたが、お客様のつながりやご紹介で安定的にプロジェクトを受託できていました。
しかしながら時間と共にクライアントや担当部署、担当者との関係性も変化し、本来提案型だった仕事がいつの間にか受け身になっていることもしばしば。結果として、他社へ仕事を切り替えられることもあり、課題解決や攻めの提案を主体としたビジネスモデルへ転換したいと強く感じていました。

③自分たちの強みや価値を再定義

ジェイスリーはデザイナーの集団なのか。企画編集を得意とする会社なのか。WEB構築の会社なのか。お客様からの捉え方はさまざまですが、私にはどれもしっくりいくものではありませんでした。実際にはビジネスの課題から相談されることも多く、より上流で解決するための提案が我々の得意とすることだと気づきました。
今、多くの企業がコロナ禍での事業転換、サービスのDX化(デジタルシフト)、サスティナブルなど大きく変わろうとしています。企業における課題を解決するために、アウトプットだけではなく、経営視点でクライアントの課題に取り組むことが求められています。我々は「価値をみつける、導く」「価値をつくる、伝える」「価値を広める、育てる」ことを強みとし、自らを再定義しました。

 

マネージャーたちと合宿を行い、事業戦略を決定

まずこれらの目的を達成するため、はじめにマネージャーを中心に合宿を実施しました。「人がひととヒトへできることを大切にしよう」という企業理念から、新たな経営方針と事業戦略を朝から晩まで集中して合宿で議論しました。

自分たちの得意とする領域や強み、市場のニーズやクライアントの課題、今後強化しなければならないことなど多岐にわたるテーマを集中して議論し、導き出したことを今後の方針としてブレイクダウンしていきました。

具体的にはクリエイティブに集約されていた事業形態をクライアントのニーズ別に再分化し、新たに「リサーチコンサルティング」「クリエイティブ」「マーケティンググロース」の3事業に再編。上流工程から下流工程までワンストップでクライアント企業と共に課題解決に取り組めるブランディングパートナーとしてのポジションへシフトする方針を決定しました。

 

社歴の浅いメンバーでリブランディングのプロジェクトチームを結成

私が新社長に就任する半年前の2019年末、社内からリブランディングのためメンバーを選抜し、リブランディングのプロジェクトチームとして結成ました。これまでのスタイルや固定概念に囚われないよう、あえて社歴の短い社員を選出。コピーライター、ディレクター、デザイナー、フロントエンジニアなど、職種の偏りもない総勢8名のチームです。その中でリーダーを決め、私はあくまでもファシリテーターとしてチームに参加することにしました。

メンバーにはこのプロジェクトの目的①〜③を伝え、今後6ヶ月でこれらの目的を果たすべく取り組むことを洗い出してもらいました。また、新しいジェイスリーではクリエイティブを主軸としつつ、「ブランディング」という手法を強化してクライアントの課題を解決していくことを伝えました。

そして取り組むべきことを週1回のペースでワークショップや課題として持ち寄り、アウトラインを固めていきました。

 

<マイルストーン>

・リサーチ(1月)
・現状分析(1-2月)
・戦略考案(2-3月)
・コンセプト開発(3月)
・言語、デザイン開発(4月)
・リリース目標(5月)

 

またチーム内で簡単なルールを設けて取り組むこととしました。

・会議体はワークショップ形式で進める
・メンバー主導で進める
・あえて役割は固定せず、自主的に活動する

そして、具体的にリブランディングをブレイクダウンしていくフェーズへと進みますが、今回はこのあたりで。

続きは次回の後編で。どうぞお楽しみに!

 

代表取締役社長 足立 功治

1974年島根県生まれ。インフォメーションデザインを主体にキャリアをスタートし、インターネット創成期における大手企業サイトやキャンペーンサイトのプロデュースを数多く手掛ける。現在はBtoB企業やスタートアップ、自治体などの課題をブランディングとDXの知見を活かしコンサルタントとして活動している。2020年 代表取締役社長に就任。

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