ブランディングを始めるなら、ワークショップを活用しよう

いざ、ブランディングを始めよう!と考えたときに、まず「何からやればいいの?」という疑問が生じると思います。そこで今回はブランディングに着手する際に、最初にやるべきことについてお話したいと思います。

「現在地」を確認することが最初の一歩

先に答えを言ってしまいますと「『みんな、今どう思ってる?』を洗い出す」です。

企業や商品、サービスなどブランディングの対象は異なっても、プロジェクトメンバーがどのような想いで、何を目指しているのか現状を明らかにして共有することが重要です。ブランディングが必要な状況は、例えるなら霧がかかって周囲が見えにくくなった登山の途中。ここで一度みんなで立ち止まって、改めてお互いの現在地を確認してみることで、別々の方向に向かっていた、先に行っている人もいれば、遅れをとっている人もいた、といったことが判明します。

なぜワークショップをやるのか

このような不確かな状態に対して、お互いの現在地を知り、みんなの今思っていることを言葉にして、共有し、整理するための方法の1つとして、ワークショップがあります。ワークショップでは、以下のように現在地の確認だけでなく、目指す地点を再確認し、そのために互いの足並みを揃えることができます。

1. 今の状態を知る
ブランディングしたいものが商品であれば、自分はその商品の特長が何であって、どんなお客様に、どんなメリットがあると考えているか、プロジェクトメンバー1人1人が書き出してみます。いくつでも良いので(できるだけ多く)書き出してみたら、それを読み上げて、壁に貼っていきます。こうすることで、どのくらい共通の認識があるか可視化することができます。たとえば「Aさんが挙げたことは、みんなも挙げている」 「Bさんが挙げたことは、誰も挙げていなかったが、確かにそうだ」などが抽出されていきます。

2. 目指す地点を再確認する
みんなの認識が出揃ったら、それらを整理して1つずつ方針を決めていきます。たとえば商品を売りたいのであれば、何をウリにするのか(価格?品質?希少性?)、誰に売るのか(主婦?若者?所得が高い人)、どんな店を目指すか(専門店?量販店?)といった点です。

3. 足並みを揃える
上記の1.2を資料化し、社内全体へ共有します。社内からの声をフィードバックして、必要に応じて修正・調整していきます。これらを通して、内部の意識を合わせることができた後で、外部に向けた「何を、どのような表現で、どのような方法で届けていくか」を考えるフェーズに移っていきます。
内部の意識を合わせた結果は、後々に道を外しそうになった時の拠り所にもなりますので、しっかりと経緯や結果を明文化して保存しておきましょう。

誰とワークショップをやるのか

次に、ワークショップを「誰とやるか」についてお話します。いくつか考え方はありますが、なるべく幅を持たせることが重要です。

・「縦」の考え方
ブランディングの対象となる商品やサービスに長年携わってきた人が参加することも必要ですが、比較的まだ経験の浅い人にも入ってもらうことで、初めて商品やサービスを知ったときの(お客様目線に近い)印象や新鮮な意見が出やすいです。

・「横」の考え方
複数の部署から参加を募るのも大切です。例えば商品を企画開発する部署、製造する部署、営業する部署、顧客をフォローする部署、など普段の役割は異なっても、その商品に対する認識や方向性を統一しておくことでしっかりと社内一体となったブランディングが可能になります。

・「外」の考え方
できれば、自社内だけでなくお客様やユーザーに参加してもらえればベストです。社外から俯瞰的・客観的に見てもらうことで、内外で生じていた意外なギャップに気付くことができます。ワークショップへの参加が難しいようであれば、アンケートを実施してその結果をワークショップの素材にするのも良いでしょう。

このように、ブランディングのプロジェクトメンバーでなくても、現在地を確認するためのワークショップだけでも参加してもらうことは、この後、理想を明確にしていくのにとても意義のあることだと言えます。

さあ、ワークショップを始めよう

今回はブランディングにおけるワークショップについて「何のためにやるのか」「誰とやるのか」をご紹介しました。

実際にワークショップを実施するにあたっては、事前準備として「何を素材にして、何を洗い出すか」、そしてどのように整理して次のフェーズに繋げていくか、計画を立てておくことが必要です。その計画を立てるためには予めブランディングの目的と課題を整理しておかなければなりませんが、これはお客さまで既に設定されている場合もあれば、課題だけ抽出済の場合など、スタート時点の状態によってケース・バイ・ケースです。

「ブランディングをやりたいけど、何からやってよいのか分からない」
「今の課題は把握しているけど、それが全てなのか分からない」
「今の取り組みが、どこを目指すものなのかはっきりしていない」

など、いずれの状態でも、そこから一歩、動き出すためのご提案がジェイスリーで可能ですので、ぜひ今のお悩みを私たちにまず吐き出してみてください。

今回ご紹介したワークショップは、自らの(企業や商品やサービス)の価値を(再)認識し、ターゲット(取引先、利用者、消費者、採用、世の中、あるいはその全て)に対してどのように表現し、届けていくのか、立ち止まって考える第一歩です。
社内の想いをどうやってまとめ上げていくのか、そして社外の声をどのように集約するのか、ジェイスリーが内外にわたって支援します。

プロデューサー 藤井 洋志

大学卒業後、システム・エンジニアの職に就いたのち、2006年にジェイスリーに入社。ディレクターとして、WEBサイトやコーポレートツールなどの企画・設計から、取材、ライティングまで幅広い業務に携わる。これまでの担当クライアントも観光、保険、商社、交通、住宅、ホテル、IT、機械、飲食など多岐にわたる。また、JNTOなど自治体・企業のインバウンドコンテンツやプロモーションの実績も多数。現在は、事業部のマネージメントを行いつつ、企業のブランディングを主体としたコンサルティングを行っている。島根県出身。

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