• Case Study
  • 株式会社マーナーコスメチックス

ブランドストーリーを起点としたリブランディングで、求人応募数2倍と事業問い合わせ増加を実現

プロジェクト概要

マーナーコスメチックス様は、「OEM」「NB(自社商品開発)」「輸出入」の3事業を核として事業展開されている化粧品メーカーです。ジェイスリーのグループ会社であるタナベコンサルティングでは、長年にわたり経営支援を実施していました。その中で企業サイトの刷新に関するご相談をいただき、「ブランドストーリー策定を起点とする企業ブランディングプロジェクト」をご提案しました。

提案時、社外に対する各種情報発信ツールを調査したところ、デザインやコピーワークに統一感がなく、「マーナーコスメチックスらしさ」を全ステークホルダーへ十分に発信できていないことが確認できました。

そこで本プロジェクトでは、事業内容の異なる3事業間のシナジー創出を「強み」として社外に明確かつ統一感のあるかたちで発信し、企業理解の促進ならびに採用力向上をめざすことを骨子とし、具体的な施策を実施いたしました。

アプローチ

企業ブランディングの方針と価値の抽出(STEP 1)
提供資料の確認、プロジェクトメンバーへのヒアリングのほか、事業ごとや事業所ごとの選抜社員へのグループヒアリングを実施。顧客、人材、社会の「3つの価値」を手がかりに「らしさ」や「強み」の抽出・整理を行いました。

テキストマイニングによる分析では、現在有している価値として、化粧品生産の全ての工程を社内で行える「自社工場」による一気通貫の生産体制、ISO、ハラル、エコサートなどの「認証」を持つ幅広い商品づくりへの対応力、「顧客への対応力、柔軟性」を示すワードが多く出現しました。また、将来的な価値として「訴求」「ブランド」「拡大」「認知」といった社内外への発信力が求められていることが確認されました。

ブランドストーリーの策定と展開(STEP 2)
検討プロセスで得られた調査・分析結果を基に、ブランドストーリーとビジュアルイメージを策定しました。ジェイスリーで作成した文言をベースとし、プロジェクトメンバーとのディスカッションを実施。より適切な表現にまとめていきました。

最終的に確定されたブランドストーリーは以下の通りです。
メインコピー: 「自然とともに、想いを叶える。美の創造に挑む。世界を繋ぐ。」
このコピーは、同社が「自然派化粧品のパイオニアとしての知見」や「岩手県・くりこま高原にある工場」といった自然環境に根ざした姿勢と価値観を持つこと、そして3つの事業(OEM、NB、輸出入)の役割を包含して表しています。

ボディコピーでは、岩手県・くりこま高原の天然水、知見と技術、そして顧客や消費者の想いに寄り添う姿勢によって製品を「かたち」にしていることを表現しました。

ブランドストーリーの言葉を元に、その世界観を視覚的に表現した「キービジュアル」を策定。議論の結果、プロジェクトの最初期に参考資料として提出していたイメージを調整し、完成に至りました。

各種ツールの制作と実装(STEP 3)
策定されたブランドストーリーならびにキービジュアルは、企業サイト、会社案内、ブランドムービーといった各種ブランドツールに実装されました。

企業サイトのトップページでは、ファーストビューにブランドムービーを設置し、3事業の事業内容やイメージを統一感のあるビジュアルで印象的に訴求しています。また、採用力向上をめざし、「職種紹介」や「座談会記事」など、採用に関するコンテンツも充実させました。

会社案内は、営業ツールとしての使用シーンを考慮し、事業部ごとに必要となる資料や見せたい項目が異なる場合にも対応できる仕様に仕上げました。

効果・ご感想

企業サイトは2025年10月に公開。その直後、事業に関する問い合わせが増加したほか、求人に対する応募数も従来の2倍に増加しました。

プロジェクトのご担当者様からは「ブランドストーリー策定の際は何度もすり合わせを実施していただいて、最終的には自社を象徴することばに仕上げてもらえたことに感動した」「企業サイトは社員からも『すごく良くなったね』と評判が良い」「ヒアリングやディスカッションを通じて、社員の考えや想いを汲み取って、試行錯誤しながら制作してもらえたのが良かった」などと評価いただきました。

クレジット

  • Date: 2025.03~11
  • クライアント : 株式会社マーナーコスメチックス
  • 業種 : 製造・開発
  • サービスメニュー: Web制作、グラフィック制作、ブランド戦略策定、ブランド設計、ブランディング動画
  • 事例種別: Webサイト、カタログ・パンフレット、動画