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【J3メソッド】企業ブランディング/VI構築編

1986年、渋谷の一角でデザイン会社として創業して以来、私たちは「人が、ヒトと、ひとへできることを大切にしていこう」という企業理念のもと、クリエイティブのチカラで多くの企業や地域をご支援してきました。
現在は、ブランディングファームとして幅広いクライアントのさらなる価値向上のお役に立てればと、ブランドコンサルティングからクリエイティブ、マーケティング、グロースまでバリューチェーンを構築することで、ワンストップでサービスを提供しています。現在は、ブランディングファームとして幅広いクライアントのさらなる価値向上のお役に立てればと、ブランドコンサルティングからクリエイティブ、マーケティング、グロースまでバリューチェーンを構築することで、ワンストップでサービスを提供しています。
そんな私たちが、実際にクライアントをご支援するときに行っているブランディングメソッドを、本シリーズを通してご紹介していきます。

1.概要

これまでの3回の記事では、企業ブランディングにおけるMI(マインド・アイデンティティ)構築について触れましたが、今回はVI構築についてご紹介します。
VIとは、ビジュアル・アイデンティティ(Visual Identity)の略。VIとMIの関係性については「CV VIとは?違いやそれぞれの重要性を解説(前編)」の記事でも触れていますが、MIが「その企業らしさ」を明文化して言語で表現するのに対して、VIは「その企業らしさ」をロゴやカラーなどで視覚的に表現します。
MIが企業を論理的に理解する右脳的な定義である一方で、VIは企業をイメージで直感的に捉えるための左脳的な定義であると言えます。

2.基本の流れ

企業ブランディングでMIを構築する際には、一般的に以下のような手順を踏みます。

【リサーチ・分析】
ブランドの現状把握 ブランドの事業・サービス内容やビジョン、現有ビジュアル資産(ロゴ、配色、フォント、素材表現など)や運用状況を洗い出し、自社の「らしさ」がどこにあるのかを探ります。

市場・競合調査 競合他社や業界標準との比較を通して、視覚的な差別化ポイントを探ります。たとえば、色調・フォントスタイル・アイコンやグラフィックの傾向などにも注目します。

【コンセプト設計】
デザインコンセプトの設定 「らしさ」を一貫性のあるビジュアルで表現するために、たとえば“親しみやすさ”“革新性”“信頼性”といったキーワードに言語化しながらデザインの方向性を設定します。

【VI構築】
ロゴとコア要素の設計 ビジュアル・アイデンティティの中心であるロゴデザインやカラー、フォントを開発します。デザインコンセプトに合わせて形状や線の印象まで作り込んでいき、ブランドのパーソナリティを具現化していきます。

トーン&マナーの設計 配色パレット、タイポグラフィ、形やパターン、アイコンやイラストの表情などを一貫性を持たせて設計することで、ブランドの世界観を構築します。

【VIシステム開発】
ガイドライン作成 コンセプト、ロゴデザイン、カラー、レイアウトルールなどをまとまった形で文書化し、誰でも同じ品質・統一感を維持できるようにします。

VI構築においても、MIのときと同様にリサーチ・分析から始まり、コンセプトの設定を経て、ビジュアルを開発していきます。MIとVIの両方を構築する場合、MIがブランドの中核をなす部分が大きいため、MIを優先的に開発していくことになります。

3.ナレッジ紹介

前述の通り、VIを構築する前段階として、自社の「らしさ」の分析・把握やデザインコンセプトを言語化することが重要な作業となってきます。しかし、具体的にどういうことをすればいいのかわからない、慣れていないので作業してみたものの正しくできているのか不安という方も少なくないでしょう。そこで、作業の助けとなる手法をご紹介します。

それは、心理学者のカール・グスタフ・ユングが開発した「アーキタイプ」を活用した作業手法です。人の性格は「生真面目な人」、「好奇心旺盛な人」、「破天荒な人」などさまざま。アーキタイプとは、これらの人の性格を特徴的な12人格に分類したものですが、この作業では自社のブランドを人として捉え直し、12の人格によってブランドパーソナリティの解像度を高めていくものです。

Step1.ブランドの主人格を設定する

自社のブランドの中核となっている人格を12の中から一つ選びます。ただ、「クールだけど、情熱的な一面もある」というように、人を一つの性格だけでは表しきれないのと同様に、ブランドも一つの人格だけで定義することは難しいでしょう。そこで副人格を設定します。

Step2.ブランドの副人格を設定する

主人格だけでは表しきれないブランドの特徴を、副人格として12の中から選びます。主人格だけでなく副人格もあることで、ブランドに幅や深みが生まれます。ただ、ブランドを構成する人格が多すぎると「ジキルとハイド」のようにブランドが迷走(暴走?)することになるので、主/副合計で2〜3人格程度にすることをおすすめします。

Step3.印象ワードを設定する

主/副人格を設定した後に、ブランドの印象を説明するキーワードを選びます。12人格の説明文やキーワード、または人の性格を表す言葉の中から、ブランドの印象に適したキーワードを選んでください。設定した主/副人格以外の説明文からキーワードを選んでも問題ありません。自社のブランドを過不足なく説明できるように、キーワードはいくつ選んでも構いません。ただし、キーワードが多すぎると、次の整理・分析の作業量が増えるので、ほどほどに選ぶといいでしょう。

Step4. 主/副人格、印象ワードを整理・分析する

Step1〜3で設定した主/副人格、印象ワードを整理・分析します。ここで出てきた内容が、自社の「らしさ」やデザインコンセプトの基になっていくのです。

上記のような作業手法を用いることで、自社のブランドの特徴を整理して、効果的なVI構築に繋げていくことが可能になります。ジェイスリーでも社内ワークショップやプロジェクトに取り入れており、そうして完成したVI事例をご紹介します。

4.事例紹介

グローウィン・パートナーズ株式会社/VI再構築支援

こちらの記事でもご紹介したグローウィン・パートナーズ株式会社様では、アーキタイプを活用して自社ブランドのパーソナリティを設定し、VIをリニューアルしました。

社員と経営層によるワークショップを通して、アーキタイプからデザインコンセプトの設計を行い、コーポレートロゴ開発と名刺・封筒などのコーポレートツールも刷新しました。自社のイメージに最適なVIの再構築を実現しました(>>お客さまの声 vol.4 グローウィン・パートナーズ株式会社)。

 

ジェイスリーでは、このように長年培ってきたノウハウや独自のブランディングメソッドを通じて企業の「らしさ」を引き出し、顧客にあわせたブランドの再構築を支援しています。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

ブランドコンサルタント/コピーライター 安藤 慶太

広告制作会社、ブランディングエージェンシーを経てジェイスリーに入社。コピーライター兼ブランドコンサルタントとして、さまざまなBtoB/BtoC企業の各種ブランディング実績を有する。マーケティングリサーチ、CI/VI開発、コンセプトメイク、商品開発、ブランディングに関連する各種クリエイティブのディレクションまで手掛け、一貫したブランディングを支援する。ブランド・マネージャー1級資格取得。

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